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ここでは、クリフム出生前診断クリニック胎児診断センター監修のもと、母体血清マーカー検査でわかること、わからないことをまとめています。検査を受けるのに適切な時期や結果が出る時期など、詳しく解説しているので参考にしてください。
母体血清マーカー検査では、妊娠中のママの血液中の成分を調べて、赤ちゃんが病気をもって生まれてくる可能性があるか「確率」を算出します。
初期(11~13週)血清マーカー検査ではPAPP-A, freeBhCGという成分を超音波検査で胎児の首のむくみ(NT)計測値とともに調べます。中期(15~20週)血清マーカーにはトリプルマーカー検査、クワトロ検査と言われているものがあります。トリプルは3つの物質、クワトロは4つの物質を調べます。
初期マーカーでは21番、18番、13番の3つの染色体の数に異常がないかを調べられる非確定的検査です。あくまでも確率を予測するもので、結果が悪かったからといって、必ずしも赤ちゃんに異常があるというわけではありません。その後の絨毛検査や羊水検査で確定します。
トリプル・クワトロマーカー検査では染色体数異常のほか、二分脊椎などの異常がないかのスクリーニング検査が行われます。染色体数の異常の発見には初期マーカー検査のほうが検出率が高いと言われています。また、二分脊椎は超音波検査で見つかることが多いですが、トリプル・クワトロマーカーで見つかる場合もあります。
発達の遅れがみられることの多い疾患で、顔つきに特有の特徴があります。ダウン症は、通常であれば2本しかない21番染色体が3本ある状態で生まれてくる病気。生まれてきたときには、臓器の疾患などの合併症を持っている可能性もあります。
18番染色体が1本多い状態にあることで発症する病気です。生まれてくる時の体は小さめで、幼少期にも成長の遅れがみられます。心疾患や呼吸疾患などの合併症を持っていることが多く、根本的な治療法は見つかっていません。
脳や循環器、呼吸器などの重い病気を持って生まれてくる染色体疾患です。赤ちゃんの半数以上が生後1か月を待たずに亡くなってしまいます。顔面に異常があることも多く、頭や眼球が極端に小さい、多指症など、見た目に異常がみられるのも特徴的です。
脊椎の神経が入っている背骨管の一部が不完全な状態のことで、背中の皮膚や骨、筋肉がうまく発達しない疾患です。脊髄神経が外に出てしまっていると下半身の症状が出ることがありますが、症状は軽い人から重い人までさまざまです。また、皮膚で覆われていて脊髄神経が外に出ない場合もあり、何も症状がでないこともあれば、背中がふくれてその中に脂肪のかたまりができたりするケースもあります。脊髄神経が外に出ている場合にはAFPという物質が羊水に出てしまうため、トリプル・クワトロマーカーで異常結果となることがあります。
心臓や脳、腹部の臓器の異常、顔面、手足などの異常があっても血清マーカーではわかりません。
トリソミー以外の染色体異常はたくさんの種類があります。血清マーカー検査ではあくまでも、3つのトリソミーなどの異常の可能性しかわかりません。染色体異常を把握するためには絨毛検査・羊水検査が必要です。
母体血清マーカー検査でわかる疾患の確率は、3つの染色体異常と二分脊椎のみ。それ以外の染色体異常、心臓などの臓器異常や視覚障害・聴覚障害などは調べられません。
自閉症・発達障害なども血清マーカーではわかりません。
検査の精度はダウン症の場合で70~80%と言われているほか、あくまでもママの年齢や体重から確率を算出する非確定的検査です。疾患や障害を持っているかは、その後の羊水検査で確定します。
羊水検査で陰性が出ても、生まれてきてから障害がわかるケースもあります。出生前診断は、100%正確な検査ではありません。後悔のない選択をするために、検査を受ける前からママとパパでよく話し合って検討することが大切です。
分娩・不妊治療・婦人科治療は扱わず、胎児診断を専門とする施設として2006年に開院。絨毛検査13,414件・羊水検査2,098件と、専門施設として実績豊富(2009年~2019年累計)。大学病院から紹介があるほど医療関係者から信頼が厚く、全国から妊婦さんが集まります。
所在地:大阪府大阪市天王寺区上本町7-1-24松下ビル3F/問い合わせ:06-6775-8111
※開院年度・実績については同院HP参照