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こちらでは胎児のエコー写真を撮影した際、ダウン症が疑われる特徴を解説しています。ただし個人差があるため、必ず胎児の段階で現れるとは限りません。エコー検査ではっきりと判別できないことも少なくありません。
クリフム出生前診断クリニックは、産婦人科医として多くの妊婦さんと向き合い、ダウン症に関する相談も多く受けてきたDr.ぷぅが院長を務めています。
出生前のダウン症の診断には染色体異常を調べる確定検査(絨毛検査や羊水検査)が必要になりますが、Dr.ぷぅは絨毛検査を13,414件、羊水検査を2,098件対応されてきた実績があります。とくに絨毛検査は1人の医師が対応している件数としては日本でトップクラスの実績です。
所在地:大阪府大阪市天王寺区上本町7-1-24松下ビル3F/問い合わせ:06-6775-8111
※開院年度・実績については同院HP参照
エコー検査において、胎児にダウン症の疑いを持たれる特徴は複数挙げられます。その中で最も顕著なのが後頭部と首の浮腫、つまりは「むくみ」です。
ダウン症の特徴である後頭部のむくみは、胎児の時点ですでにその傾向が目視できることが多く、ダウン症の可能性を判断するのに用いられています。
具体的には、エコー写真で胎児を正面から撮影して横から見た画像では、ダウン症の場合は後頭部から首にかけてむくみが厚いことが多いです。
【正常なNT】
【NTが厚い】
後頭部・首のむくみは「NT値」(=Nuchal Translucency)という数値で表されます。
妊娠初期にどんな赤ちゃんもNTの厚みはあり、正常な胎児でもNT値は徐々に厚くなる傾向が見られます。赤ちゃんの大きさによりNTの正常値は異なりますし、正確に基準を満たしたNTを測るのは一般の病院では難しいので、妊婦健診でNTが厚い可能性があるかもと言われたら、精密検査(胎児ドック)を受けることがすすめられます。
胎児のエコー検査に見るダウン症の疑いは、顔の場合、鼻骨の短さも挙げられます。鼻骨の成長や骨化に遅れが見られ、鼻のつけ根が低いために顔も平坦であることが特徴となります。初期に鼻骨が正常より短い、あるいは鼻骨が見えない場合にはダウン症の可能性が高くなります。
【一般的な鼻骨】
【鼻骨が小さい】
【鼻骨が見えない】
ダウン症では心臓に疾患がある場合も多いですが、初期には心臓病は専門病院でもなかなかわかりにくいです。心臓の三尖弁(さんせんべん)という右心室と右心房の間の弁のところに逆流がある場合には、ダウン症の確率が高くなります。ただ、初期の心臓の逆流を見るのはとても難しいので、専門の先生に見てもらうのがおすすめです。
三尖弁の逆流があっても心臓病があるということではありません。逆流は正常な初期の赤ちゃんでもみられることがあります。ただ、ダウン症やその他の染色体の病気がある場合はより多くみられます。
【正常な心臓弁の血流】
【心臓の弁の逆流】
ダウン症のおよそ半分の人が、心臓に合併症があると言われています。これは先天性の心臓病であるため、エコー検査で胎児の写真を撮影した際にも疾患が発見されることがあります。妊娠初期からダウン症に特徴的な心臓の病気がわかることもあり、心臓内の弁に逆流が見られることも多いです。
妊娠中期以降で「胎児心臓エコー検査」と呼ばれる心臓超音波精密検査は、胎児の心エコーに特化しており、より詳細な心臓の状態を調べることができますが、胎児の成長にともなって循環が変わって行くこともあり、複数回の観察がすすめられます。
もしも、心臓に何らかの先天性疾患があることがわかれば、適切な分娩施設を選択して妊娠管理や分娩管理をすることがすすめられます。
頭が大きいのもダウン症の胎児の傾向と言われていますが、初期にはまだこの傾向は出てきません。中期になると胎児の頭の大きさは、BPD値(= Biparietal Diameter頭蓋骨の横の長さ)で測られています。BPDが大きくて、FL値(大腿骨長)が短い場合にはダウン症である可能性も出てきます。しかし、ダウン症の子供さんの体型もいろいろですので、大きさだけで判断はできません。
ダウン症の胎児は手足が短く、エコー検査の特徴の1つとなっています。胎児の成長を表す数値の1つとして「FL値」(=Femur Length)があります。
これは太ももの中の大腿骨の長さを目安にしたもので、基準よりも下回っているとダウン症の疑いが持たれるほか、四肢短縮症であったり未熟児として生まれる可能性が高まります。
何か不安な兆候がある場合、出生前診断を受けることをおすすめします。より正確に赤ちゃんの状態を知っておくことで、これからの事を真剣に考え、話し合うことができるようになるからです。
妊婦さんの中には、出生前診断を受けることに積極的になれない方も多いようです。しかし、お腹の赤ちゃんときちんと向き合い、より納得できる判断をすることは、妊婦さん自身にとっても、家族にとっても大切なことです。
ダウン症の特徴やエコー写真を見て、「やっぱりダウン症なのかもしれないし、そうでないかもしれない…」「詳しく診てくれる先生に検査してほしい」「早く結果を知って安心したい」という気持ちになることがあるかもしれません。
そんな時、クリフム出生前診断クリニックではどんな風にママとパパ、そして赤ちゃんと向き合っているのでしょうか。院長である夫先生にお話を伺いました。
高齢妊娠が増えているため、ダウン症の心配をされておられる妊婦さんはたくさん来られます。また、20代の妊婦さんもネットでいろいろな情報をみて心配してこられることが多くなりました。
不安や心配を解消するために一番大事なことは何でしょう。それは、きちんとした証拠や数値を出してダウン症の可能性が高いかどうかをまず知ることです。そして、可能性が高いとなるとすぐに「確定検査が受けられる」という選択肢があるかどうかです。
クリフム出生前診断クリニックでは、確定診断である「絨毛検査」の翌日にはダウン症の確定結果をお伝えすることができます。
妊婦さんが一番欲しいのは「赤ちゃんは正常で元気です」という結果です。
でも、「病気の可能性があります」と言われた妊婦さんも、何も分からずいろんな不安が漠然とあるより、はっきりとターゲットが分かり「何をどうしたらいいか」が分かることで、不安は完全にはなくならないですが、親としてどうすればいいかがわかります。
クリフム出生前診断クリニックでは、患者様が初期ドックに来院されたその日に赤ちゃんをしっかり診て、ドックの結果からカウンセリングを行い、同日に絨毛検査をして、翌日にはダウン症かそうでないかの確定検査結果が出ます。リスクが低いと出た場合もコンバインドテストなどを重ね、当日か翌日には結果が分かります。
初期ドックは週数がとても大切です。不安な時間を少しでも短くするために、予約のお問い合わせをいただいた時には出来る限り早い日時の予約をとります。不安で来院された患者様に1日で安心をあげたい、お腹の赤ちゃんのために笑って妊娠生活を送って欲しいと願っています。
不安を抱えてこられる妊婦さんを笑顔でお見送りできるようにしたいと考えている、クリフム出生前診断クリニック。
不安につけられるお薬はありませんが、何が起こっているのかをはっきり知って次のステップを考えることができたら、不安は自然になくなります。クリフム出生前診断クリニックでは、たとえ赤ちゃんの病気がはっきりわかっても、来院前の「漠然とした不安」と違って、何をすればよいかを妊婦さんにしっかりと寄り添いながら具体的に考えていけるのです。
院長である夫律子先生はNT資格を日本で最初に取得した、胎児ドックの産みの親です(※公式HP参照)。
クリフム出生前診断クリニックでは、胎児ドック・絨毛検査・羊水検査・カウンセリングに至るまですべてプロフェッショナルのドクターとスタッフで対応しています。
クリフム出生前診断クリニックの院長である夫律子先生が、4万人以上の胎児を診てきた中で9組の家族の物語をまとめた1冊です。
出生前診断が「命の選別」や「ダウン症を診断するための検査」という誤解が広まる一方、胎児と向き合う現場からのリアルなメッセージが詰まっています。
妊婦健診のエコー検査だけでは、どんな疾患についても100%の判断を下すことはできません。ダウン症の兆候が見られても、それ以外の先天性の疾患であるという可能性も考えられるからです。NTが厚い赤ちゃんの中にはダウン症の子やその他の染色体の病気、心臓病、骨の病気、その他いろいろな病気の子も含まれていますが、正常な赤ちゃんもたくさんいます。生理的にむくみが出ることは大人でもあることですよね。赤ちゃんはとてもデリケートでちょっとした循環の変化でもむくみがでることはあるのです。
もしエコー検査で心配な点がある方は、胎児ドックなど、より精度の高い超音波検査を受けてみてください。赤ちゃんの体をすみずみまでチェックすることができます。ぜひダウン症だけでなく、胎児の心臓・顔・骨・腹部など色々な臓器に病気がないか、元気に育っているか検査を受けてみましょう。
≫夫律子先生ってどんな人?
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夫 律子(ぷぅ りつこ)
クリフム出生前診断クリニック 院長(日本産科婦人科学会認定産婦人科専門医/日本超音波医学会認定超音波専門医/日本人類遺伝学会・日本遺伝カウンセリング学会認定 臨床遺伝専門医ほか)
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