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異常が見つかり、出産を選ばなかった夫婦

出生前診断を受けた後、中絶したご夫婦の声をお届けします。当サイトを監修いただくクリフム出生前診断クリニックの患者様へのインタビューです。検査結果を受けてどのような選択をするかは、医師の指導ではなく個人の判断によるものです。ここでは、事実として公平に患者さんの声をありのままお届けしています。

出生前診断で
ダウン症が判明し中絶した夫婦

出生前診断を受けるまでの経緯

産むつもりだった妻の想い

私の年齢が41歳ということもあり、もともと妊娠確定後の早い段階で、夫とは出生前検査を受けようか…、と軽い気持ちで話していました。夫は異常があれば今回諦めようと言っており、私は最初に「え!生みたいけど…」というふうに思っていました。

妊娠してすぐに切迫流産となり、やっと切迫流産の危険が薄くなってきた3ヶ月の終わり頃の健診で、胎児の首のむくみが通常よりあることが分かりました。その時点では、赤ちゃんが染色体異常である可能性は約3割だと言われました。

ちょうど遺伝子カウンセリングを数日後に受ける予定だったので、その際にクリフム出生前診断クリニックをご紹介頂き、すぐに胎児ドック、絨毛検査の予約をしました。

もし染色体異常がわかったとしても、まだ自分では赤ちゃんを諦める決心はついていない頃でした。約7割は異常がないのだから、きっと大丈夫と信じるというか、祈るような気持ちだったと思います。

出生前診断の検査~結果が出るまで

ダウン症の可能性4分の1以上と聞いて

胎児ドックで見る赤ちゃんの映像が可愛くて、愛しい気持ちがいっぱいでした。絨毛検査後の同日のお話では、骨の成長の遅れ、心臓の血液の逆流、内臓の血流の悪さ等、染色体異常だったら起こりうる項目が赤ちゃんにみられる、と言われました。

ただ染色体異常がなければ、今後の成長で巻き返していくものなので、大丈夫だと。おそらく、13、18トリソミーは大丈夫だと思うので、21トリソミーなのかどうか、という事を検査日に言われました。

この時点で染色体異常の可能性は4分の1以上。私はまだ残りの異常なしの期待をしていましたが、カウンセリングでダウン症の子の現状のお話を伺って、さらに深く考え始めました。

確定診断の前に、
もしもの時は中絶することを決めた

重度の症状だった場合、子は自分の状態も理解出来ないかもしれない。将来親である私たちが先にいなくなったら、子はどうなるんだろう?幸せや不幸せも理解出来ない位だったとして、私が産みたいから産んで、生かされるのは、私のエゴだろうか?

どんな子でも当然産みたい。赤ちゃんも当然生まれたがってる。でも産むことは、生まれさせることはこの子にとって、辛い試練の道を歩ませることになるのか…と考えていました。

どちらを選択しても、親のエゴにしか過ぎません。なので、もしダウン症という結果であれば、赤ちゃんを死なせる、という決心をしました。

出生前診断の結果を聞いて

覚悟していたけど育ててあげられないのが悲しい

ダウン症の確定診断を聞いて私は放心してしまい、暫く説明を聞いていなかったようです。スタッフさんに我慢しなくていいよ、と言われた後から涙が溢れてきたと思います。

家までの帰り道、夫ともあまり会話も出来ずに帰りました。ダウン症だったら諦めると既に決心していたので、結果を聞いてからの悩みはなく、育ててあげられない悲しさで涙を流していました。

結果を聞いたその日に夫と泣きながら結論を出しました。自分達で赤ちゃんを欲しがり、自分達で赤ちゃんを死なせる、という残酷な矛盾を選びました。

スタッフに見守れて前を向けた

中絶手術の後、クリフム出生前診断クリニックにも行きました。私達夫婦が明るく前向きな雰囲気であることに、スタッフの皆さんもホッとされていたことを覚えています。

私が、赤ちゃんの姿を見て可愛くて仕方がなかったお話をすると、「ママになりましたねー!」と言われて、嬉しかったです。「次の妊娠にトライして、また数ヵ月後、胎児ドックに来てください」と言われて「ぜひまた来ます!」と明るくお別れ出来ました。

出生前診断を受けた後の人生

子宮温存が危ぶまれる事態に

とはいえ中絶手術の後の3週間程はよく眠れず、気持ちが急に昂ったりもしてさすがに不安定でした。でも赤ちゃんとはずっと一緒にいるような気持ちで、ごはんを供えたり、お花を選んだり、夫と共に親子3人という感覚を覚え、楽しさを感じていました。

ですが、手術後の最初の検診で「子宮動静脈奇形あるいは子宮静脈瘤がある。時々出来る人もいて、ほとんどは3ヶ月位で収縮するから大丈夫。でもまれに大出血して子宮を取らないといけなくなるから、通常通りの生活はして良いけど気をつけて」と言われました。

中絶手術から約40日後、大出血をして救急搬送され、緊急オペを受ける事態に。大量出血、頭をよぎる「子宮摘出」。もう子宮は無理だという諦めの思いをしながら、救急車を呼び、夫に電話しました。

死んでしまうのか…子宮摘出は免れない…こんなことになるのなら、あの時赤ちゃんを生めば良かったのかも…と思ってしまいました。あんなに中絶に納得していたのに、次の子に繋げる為の選択だったのだなぁ、と改めて思いました。

動脈からの大出血でしたが、幸い、子宮動脈塞栓術でのオペをしていただき、子宮温存することが出来ました。何とか拾った命と子宮。大切にしたいです。

命の重さを噛みしめながら次の妊娠を望む

このオペによって妊娠が出来にくくなったり、子宮回復まで月日がかかるのでまた年齢が重ねられていくこともあって、次の妊娠が望むように出来るかわからないですが…。

夫に支えて貰いながら、身体の回復をしっかりさせて、赤ちゃんとの別れの悲しみ、大出血の時の恐怖を忘れずに、次の妊娠を望んで暮らしています。

夫婦での合言葉は「命は大切、子宮は大切。次の子は欲しい」。当たり前のように子供は生まれてこない。本当に噛み締めて思います。

ドクターからひと言
夫律子先生

ご自身で深く考え、結果と向き合い、そして前を向く、とても素敵なご夫婦です。私自身医師として胎児、そしてご両親からから学ぶことはたくさんありますが、ご夫婦も赤ちゃんから大切なことを学んだはずです。

夫律子先生

夫 律子(ぷぅ りつこ)

クリフム出生前診断クリニック胎児診断センター・胎児脳センター 院長(日本産科婦人科学会認定産婦人科専門医/日本超音波医学会認定超音波専門医/臨床遺伝専門医ほか)

【監修】クリフム
出生前診断クリニック
日本初の胎児診断専門施設

分娩・不妊治療・婦人科治療は扱わず、胎児診断を専門とする施設として2006年に開院。絨毛検査12,085件・羊水検査1,919件と、専門施設として実績豊富(2009年~2018年累計)。大学病院から紹介があるほど医療関係者から信頼が厚く、全国から妊婦さんが集まります。

クリフム出生前診断クリニック クリフム出生前診断クリニック

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