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羊水検査のリスク

ここでは、クリフム出生前診断クリニックの監修のもと、羊水検査におけるリスクについて考えています。羊水検査にはときに流産の危険性もありますが、いったいどれぐらいの確率で起こるのでしょうか。

羊水検査による流産の可能性

羊水検査を行ったことで起こる流産の確率は0.3%。これは1,000人に3人の割合で流産が起こる数値です。

そもそも流産とは、妊娠22週より前の早い時期に妊娠している状態が終わってしまうことを意味します。22週未満の時期には、赤ちゃんはお母さんのお腹の外でまだ生きていくことはできません。

公益社団法人「日本産科婦人科学会」によれば、医療機関で確認されている妊娠のうち15%前後が流産となっています。そのうち早期での流産が80%以上。妊娠経験がある人の40%が流産しているとの報告もあり、女性にとって流産は決して遠いものではありません。
※参照:日本生殖医学会(http://www.jsrm.or.jp/public/funinsho_qa18.html)

こうした報告を見る限りでも羊水検査に置ける流産の確率は高いものではないのですが、わずかながらでもリスクのある限りは、安易に受けるべき検査ではないのも確かです。

羊水検査で流産を招きかねない理由

羊水検査に流産のリスクが伴うのは、その検査方法に理由があります。

羊水検査と言うからには羊水を……正確には羊水の中に含まれる胎児の細胞を採取しなければならないのですが、その際に子宮に針を刺すことになります。

このとき胎児と羊水を包んでいる卵膜(羊膜と絨毛膜が二枚合わさった膜)にわずかながら穴が開き、そこから羊水が漏れ出してしまった場合には破水・子宮内感染症の危険もあるのです。また、羊膜に針を刺したことが刺激となって子宮が収縮し、早産や流産の可能性が高まるといったケースも。

羊水検査は超音波ガイドのもと、しっかりと赤ちゃんの状況を観察しながら行われます。しかし、まれに検査中に胎児が動いて、刺し込んだ針にふれた赤ちゃんの体を傷つけてしまう危険性もはらんでいますが、そうならないようなテクニックがあります。慣れている先生にして頂くのがいいでしょう。

羊水検査を行うのであれば、リスクがわずかながらあることを事前にきちんと把握しておきましょう。

流産の原因ははっきりとわからないことが多い

早産や流産の原因はさまざまで、必ずしも羊水検査によって流産が起こるとは限りません。羊水検査で起こる0.3%という流産の確率は、自然流産の確率に比べれば高くはなく、羊水検査以外の事柄が原因となって流産が起こることが多いのです。また、そもそも女性の体では35歳前後から流産の起こる可能性が高くなっていきます。

羊水検査による合併症の可能性

破水・出血

破水は羊水検査で最も一般的な合併症に数えられています。破水は通常、出産時に赤ちゃんが子宮の外へと押し出される際、卵膜が破れて羊水が外部へと流れ出すことを指します。しかし、羊水検査の際、針で羊膜に穴を開けると、まれにそのあとしばらくして破水や出血の起こることがあります。

子宮内感染・腹痛

羊水検査では針で羊膜に穴を開けるため。感染症のリスクがゼロとは言えません。子宮内感染を起こすと妊婦は腹痛を感じ、発熱を伴うこともあります。さらには子宮が収縮して陣痛が始まることもあり、胎児に感染症の影響が及んで脳や呼吸器の障害を引き起こすことも考えられます。

羊水検査の痛みとは

羊水検査の痛みは個人差が大きいようです。採血より痛くないという方も多いので、むしろ問題は痛みよりも恐怖心かもしれません。妊娠中ということもあって色々なことに普段よりも不安を感じられるようならば、羊水検査の際にご主人に立ち会ってもらうとリラックスできるのではないでしょうか。

ドクターから一言
夫律子先生

不安感の大きいママさんのことを考え、クリフム出生前診断クリニックで羊水検査を行う部屋は、住宅の一室のようなぬくもりを感じられる場所になっています。旦那さんが立ち会うこともでき、ママさんが安心して検査を受けられるような環境を整えて準備しております。
また、羊水検査は一般的に妊娠15~18週目に行われますが、クリフム出生前診断クリニックでは16週以降からとても細い針を使って検査を行っています。これは15週目だとまだ絨毛膜と羊膜が分離していることがあり、羊水中の細胞数も少ないからです。
わずかとは言え流産のリスクを伴う羊水検査ですから、充分に危険性を理解した上で検査を受けるようにしましょう。また、流産のリスクが気になる人は、胎児や妊婦の診断に実績のあるクリニックを選ぶようにすることをおすすめします。より早く受けることができる検査としては11~14週で受けられる絨毛検査があります。最新のデータでは絨毛検査の方が羊水検査よりリスクが低いと言われています。

夫律子先生

夫 律子(ぷぅ りつこ)

クリフム出生前診断クリニック 院長(日本産科婦人科学会認定産婦人科専門医/日本超音波医学会認定超音波専門医/日本人類遺伝学会・日本遺伝カウンセリング学会認定 臨床遺伝専門医ほか)

【監修】クリフム
出生前診断クリニック
日本初の胎児診断専門施設

分娩・不妊治療・婦人科治療は扱わず、胎児診断を専門とする施設として2006年に開院。絨毛検査13,414件・羊水検査2,098件と、専門施設として実績豊富(2009年~2019年累計)。大学病院から紹介があるほど医療関係者から信頼が厚く、全国から妊婦さんが集まります。

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