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18トリソミー

こちらでは胎児の染色体異常の1つである「18トリソミー」の起こる確率などにふれています。
より確かな情報をお届けするために、編集部ではクリフム出生前診断クリニックに監修をお願いしています。

年齢ごとの18トリソミーの発生確率目安

母体年齢と妊娠週の18トリソミー出生の推定確率

年齢 12週 16週 20週 40週
20歳 1/2,484 1/3,590 1/4,897 1/18,013
25歳 1/2,200 1/3,179 1/4,336 1/15,951
30歳 1/1,456 1/2,103 1/2,869 1/10,554
31歳 1/1,263 1/1,825 1/2,490 1/9,160
32歳 1/1,072 1/1,549 1/2,114 1/7,775
33歳 1/891 1/1,287 1/1,755 1/6,458
34歳 1/725 1/1,047 1/1,429 1/5,256
35歳 1/580 1/837 1/1,142 1/4,202
36歳 1/456 1/659 1/899 1/3,307
37歳 1/354 1/512 1/698 1/2,569
38歳 1/272 1/393 1/537 1/1,974
39歳 1/208 1/300 1/409 1/1,505
40歳 1/157 1/227 1/310 1/1,139
41歳 1/118 1/171 1/233 1/858
42歳 1/89 1/128 1/175 1/644

(参照元:Kypros H. Nicolaides: The 11-13⁺⁶weeks scan. Fetal Medicine Foundation, London, 2004.[PDF]

ご覧のように、年齢が高ければ高いほど染色体異常が起こる確率は増えていきます。ダウン症に比べると、18トリソミーの出生確率は低いです。

どうやって18トリソミーと診断されるの?

18トリソミーは、通常2本の18番染色体が3本と1本多くある染色体異常です。そのため出産前に18トリソミーの診断を確定するには、染色体検査が必要です。

生まれる前の18トリソミーの検査方法

18トリソミーの可能性・確率を判定する出生前診断

母体血清マーカー検査

妊婦の血液を採取する検査で、18トリソミーの他にダウン症等も検査が可能です。妊娠週数によって、検査する血中の成分が異なります。日本では妊娠中期の16~20週目に行う母体血清マーカー検査がトリプル検査・クアトロ検査としていまだ多く利用されています。

欧米では妊娠11~13週の初期母体血清マーカー組合わせ検査(赤ちゃんの首のむくみを正確に計測し、お母さんの血清マーカーと組み合わせてダウン症の確率を出す検査)がかつてから主流で、現在日本でもやっている施設が増えてきています。

母体血清マーカー検査でわかること・検査内容をくわしく

NIPT

「NIPT」は、「無侵襲的出生前遺伝学的検査」(=Noninvasive prenatal genetic testing)の略称として使われています。これは妊娠中の母親の血液中にある赤ちゃんの胎盤(絨毛)から出た遊離したDNA(デオキシリボ核酸)を調べて、18染色体に由来する断片の量から赤ちゃんが18トリソミーの可能性が高いかを判断するものです。高い確率が出ても、この検査ではまだ病気が確定しません。妊娠10週以降から受けられます。

NIPTでわかること・検査内容をくわしく

胎児ドック

「胎児ドック」は「胎児超音波検査」で胎児の発育状態を詳細に観察し、病気の可能性を調べるものです。妊娠11~13週(妊娠初期)、妊娠18~21週(妊娠中期)、妊娠29~31週(妊娠後期)の期間が理想的ですが、その他の期間でも受けることができます。赤ちゃんの首のむくみやその他を見る資格を持っている医師による初期胎児ドックでは18トリソミーの可能性・確率を教えてもらえます。

胎児ドックでわかること・検査内容をくわしく

Dr.ぷぅからの一言
夫律子先生

これら非確定検査と呼ばれる検査で出る確率・可能性は、あくまで目安に過ぎず「絶対」でもありません。もし高い確率が出たらとても不安になると思いますが、高い確率の赤ちゃんでも正常である可能性は十分にあります。どうか焦らず一呼吸置いてください。確定検査(絨毛検査・羊水検査)を受ける時期は妊娠週数にもよりますが、非確定検査で高い確率が出た場合、確定検査を受けるかどうかを考える機会だと思いましょう。

夫律子先生

夫 律子(ぷぅ りつこ)

クリフム出生前診断クリニック胎児診断センター・胎児脳センター 院長(日本産科婦人科学会認定産婦人科専門医/日本超音波医学会認定超音波専門医/臨床遺伝専門医ほか)

18トリソミーの診断を確定する出生前診断

羊水検査

母体から羊水を採取し、その中に浮かんでいる胎児の細胞を染色体検査するものです。通常は妊娠16~18週で行われる検査で、破水や流産するリスクがごくわずか(0.3%)にあります。迅速結果を出す施設では1-3日で結果が出ますが、一般には2-3週間後の結果となります。

羊水検査でわかること・検査内容をくわしく

絨毛検査

未熟な胎盤である「絨毛」を採取し、胎児の染色体異常や遺伝子疾患を診断する検査です。病院ごとに差は見られますが、一般的に妊娠11~13週頃に行われます。羊水検査より早く実施できるのが利点ですが、対応している病院が限られています。迅速結果を出す施設では18トリソミーの結果は1-3日で結果が出ますが、一般には2-3週間後の結果となります。 以前は、流産リスクが1%あると言われていましたが、現在の報告では熟練した医師による絨毛検査の流産リスクは0.2%と羊水検査より低いと言われています。

絨毛検査でわかること・検査内容をくわしく

Dr.ぷぅからの一言
夫律子先生

確定検査を受けるか迷っているご夫婦は、色々な葛藤を抱えていらっしゃると思います。検査で陰性と分かれば、落ち着いて出産準備ができますね。もし確定検査を受けて陽性と分かっても、赤ちゃんと向き合う時間を大切にしてください。悩むのは悪いことではないので、想いを聞かせてください。どんな考えでも、ママとパパの声を聞き、心をサポートすることが私たちの役目だと考えています。

夫律子先生
【監修】クリフム
出生前診断クリニック
日本初の胎児診断専門施設

分娩・不妊治療・婦人科治療は扱わず、胎児診断を専門とする施設です。絨毛検査13,414件・羊水検査2,098件と、専門施設として実績豊富(2009年~2019年累計)。大学病院から紹介があるほど医療関係者から信頼が厚く、全国から妊婦さんが集まります。

クリフム出生前診断クリニック クリフム出生前診断クリニック

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所在地:大阪府大阪市天王寺区上本町7-1-24松下ビル3F/問い合わせ:06-6775-8111

18トリソミーの発症理由

18トリソミーとは

18トリソミー(18トリソミー症候群)とは染色体数の異常による先天性疾患です。 2本である18番染色体が1本余分にあることで起こり、頻度は出生児3,500~8,500人にひとり程度。女児に多い疾患で、男女比は1対3と言われています。

18トリソミーの症状

18トリソミーの症状としては、先天性の心疾患が約9割を占めています。そのほかにも消化管の疾患や口唇口蓋裂など、さまざまな合併症を持っていることが多く、生まれたときから成長障がいが見られます。

多くの場合、自分の力で歩いたり、会話するようになることは難しいのですが、少しずつ成長していきます。周りの状況を理解し、笑顔を返したり、声を出してこたえることができるようになります。

18トリソミーの寿命

先天性の心疾患と合併症を持っていることが多いため、寿命の短いケースも少なくありません。1か月生きられる赤ちゃんは50%、1年生きられる子供は10%と言われます。もちろん個人差があり、なかには20歳以上の年齢に達する人もいます。

18トリソミーの治療方法

現時点では18トリソミーに対する根本的な治療は見つかっていません。合併症に対して治療を行うのが主です。新生児集中治療のほか先天性の心疾患の治療や、食道閉鎖手術など、治療を選ぶことができます。

Dr.ぷぅからの一言
夫律子先生

18トリソミーは重度の障害を持って生まれる子がたくさんいます。出生前診断を受けて18トリソミーと分かれば、パパとママの心の準備だけでなく、お腹の中にいるときから治療の準備をしてあげられますね。18トリソミーの疾患の内容や程度はさまざまなので、胎児ドックで精密な超音波検査をすれば、赤ちゃんの症状を細かく確認した上で、適切な病院の紹介もできます。
もちろんそれはパパとママの希望にあわせて行うもの。私たち医師は、ご夫婦が納得のいく選択をできるように、気持ちに寄り添った医療の提供と心のサポートをするのが役目です。一緒に赤ちゃんと向き合いましょう。

夫律子先生