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ここでは、クリフム出生前診断クリニック監修のもと、絨毛検査におけるリスクについて考えています。ときには流産や死産の危険性もあるとされていますが、いったいどのくらいの確率で起こるのでしょうか。
クリニックや医療機関によって検査方法が異なる絨毛検査。羊水検査よりも早い段階で受けられるのが特徴ですが、流産や死産、破水などのリスクはあるのでしょうか?
お腹に注射針を刺して絨毛のサンプルを採取する検査方法「経腹法」の場合、0.2%の割合で流産するリスクがあるとされています。腟の中から絨毛を取り出す経腟法はややリスクが高く、1%の確率で流産が起こることから、多くの医療機関で経腹法が採用されています。
注射針を刺すお腹の周りには局所麻酔を使用しますが、採取後は下腹部に違和感や痛みが起こることがあります。
腟からの方法では子宮の入り口から器具やチュープを挿入するので出血することが多く、流産も起こりやすくなります。お腹から針を刺す場合もまれに子宮から出血することがありますが、多くは一時的な出血で数日内にとまります。
子宮内感染が疑われる場合には抗菌薬などを投与して、母児感染のリスクを減らします。
絨毛検査で「トリソミーなどのモザイク」という結果が出てしまっても、正常な赤ちゃんである場合があります。胎盤内の細胞にだけ異常があり、実際の赤ちゃんの染色体は正常という状態で、絨毛検査を行った人のごく一部(約1%)にみられます。胎盤性モザイクが疑われる場合には、その後さらに詳しく調べるために羊水検査を行うことになります。
基本的に赤ちゃんの染色体のみを検査するため、先天性の心疾患や口唇口蓋裂などの先天性の疾患のすべてを見つけられるわけではありません。赤ちゃんの状態を細かく調べたい方は、胎児ドックや超音波検査などを組み合わせて行う必要があります。
絨毛検査による流産のリスクは経腟法でおよそ1%、経腹法で0.2%とされ、最新の国際的な報告(2019)では、お腹からの絨毛検査は羊水検査よりも安全性が高く、リスクは無視してもよいというデータが出ています。ただし、検査に熟練した医師によるということが書かれています。検査の精度は同じであることから、より流産の少ない絨毛検査を先に受ける方も増えてきています。ただ、絨毛検査は日本では海外に比べて行える医師が少なく、絨毛検査をやっている施設も少ないのが現状です。
分娩・不妊治療・婦人科治療は扱わず、胎児診断を専門とする施設として2006年に開院。絨毛検査13,414件・羊水検査2,098件と、専門施設として実績豊富(2009年~2019年累計)。大学病院から紹介があるほど医療関係者から信頼が厚く、全国から妊婦さんが集まります。
所在地:大阪府大阪市天王寺区上本町7-1-24松下ビル3F/問い合わせ:06-6775-8111
※開院年度・実績については同院HP参照
日本では、産婦人科のドクターでも絨毛検査のことをご存じない方が多く、数十年前に言われていた「危なくて結果が不確かな検査」と信じている先生もまだいらっしゃいます。最近のデータ(2019)では、同じリスク背景をもったグループで比べると絨毛検査のリスクはマイナス0.11%、つまり通常の流産リスクより低いという報告がでており、絨毛検査はもはや侵襲検査とは言えないとさえ言われています。
といっても絨毛検査を受けようかと考えられる妊婦さんは不安が多いと思います。
たとえば、クリフムの絨毛検査は細かい血管も超音波で見ながら避けて安全第一を常にかんがえ、また妊婦さんの不安や恐怖感を少しでも少なくするために消毒液や体にかける清潔な布、超音波ゼリーなどもすべて事前に温めリラックスできるよう音楽を流してリラックスしていただきながら検査を行います。
少しでも不安を少なくして、笑顔で妊娠生活が送れるように、妊婦さんたちを応援しています。
夫 律子(ぷぅ りつこ)
クリフム出生前診断クリニック 院長(日本産科婦人科学会認定産婦人科専門医/日本超音波医学会認定超音波専門医/日本人類遺伝学会・日本遺伝カウンセリング学会認定 臨床遺伝専門医ほか)
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