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くも膜嚢胞

くも膜とは、脳の周りを覆っている膜のようなものです。この膜が嚢胞(のうほう:水たまり)となって局所的に脳を圧迫している病変がくも膜嚢胞です。こちらのページでは、くも膜嚢胞の症状や出生前の診断方法、治療法などについてまとめています。

どうやってくも膜嚢胞と診断されるの?

くも膜嚢胞は、頭蓋内のいろいろな場所に発生する可能性のある先天的な嚢胞です。嚢胞の中身は髄液に満たされているため悪性腫瘍ではありません。小さなものは放置しても問題ありませんが、大きな嚢胞は脳を圧迫するため治療が必要です。

くも膜嚢胞のほとんどは症状ないため、たまたま撮ったCTやMRIで発見されることが多いようです。くも膜嚢胞が大きくなり、症状が出る場合は頭痛やけいれん、手足の麻痺などを起こし、その後MRIで発見されることもあります。

生まれる前のくも膜嚢胞の検査方法

出生前診断による嚢胞の存在は、胎児超音波検査で診断されます。その後にMRI検査で確認することも可能です。

ただし、第一段階の超音波検査での発見が困難だったり、確定診断が難しかったりするケースも多いようです。

くも膜嚢胞の発症理由

くも膜が発生する過程の異常によって、2層に分かれているくも膜間に髄液が貯まり発生するのがくも膜嚢胞の原因と言われています。しかし、なぜ異常が起こるのか?という要因は、未だに解明されていません。

くも膜嚢胞とは

先天的疾患であるくも膜嚢胞は、くも膜でできた膜の中に髄液が貯留して脳を圧迫している状態のこと。約100人に1人の頻度で発生すると言われていますが、出生前に診断されるケースはそのうち1%くらいと言われており、生まれる前に発見されることはまれです。脳のあらゆる場所で起こりますが、最も多く発生する部位が中頭蓋窩で50~60%の割合を占めています。

無症状のままで一生過ごすケースも

出生前診断でとくに異常が見られず、そのまま自覚なく無症状で成長する場合も見られます。別の理由でCTやMRIを撮り、初めて発見されるケースなどです。無症状で嚢胞が比較的小さなものについては、治療する必要がないとも言われています(医師によっては治療すべきという意見もあります)。

その場合でも、数カ月おき、あるいは1年おきにCTやMRIの画像検査で経過を診る必要があります。その経過によっては無症状でも手術をすすめられる場合もあります。担当医や脳を専門としている医師との相談が必要です。

くも膜嚢胞の症状

くも膜嚢胞が大きくなると、脳を圧迫して頭痛や麻痺、手足のしびれ、意識障害などを起こします。また嚢胞の存在する場所によっても症状が異なります。例えばトルコ鞍上部の嚢胞は、視力障害になったり、脳半球間裂の嚢胞は知的発達障害が起こったりします。

頭部に強い衝撃(打撲など)をきっかけに、血腫ができてしまうこともあります。

くも膜嚢胞の治療方法

くも膜嚢胞による脳や神経への圧迫を減らすよう、下記のような外科的手術を実施します。

どの手術法が適切なのか、医師と十分に話し合ってください。

Dr.ぷぅからの一言
夫律子先生

くも膜嚢胞が生まれる前に発見されることは稀です。また生まれる前に嚢胞が大きくなる症例、小さくなる症例もあります。くも膜嚢胞は生まれてから発生してくることもあり、胎児期に小さかった嚢胞が生まれてから大きくなることもあります。大人になってからたまたまMRIを撮って発見されることもあります。
ですから、あまり過剰に心配しなくていい疾患ですが、赤ちゃんの頭部に黒い影があると言われた場合には胎児脳専門の施設で診断を受けることが望ましいですね。

夫律子先生

夫 律子(ぷぅ りつこ)

クリフム出生前診断クリニック胎児診断センター・胎児脳センター 院長(日本産科婦人科学会認定産婦人科専門医/日本超音波医学会認定超音波専門医/臨床遺伝専門医ほか)

【監修】クリフム
出生前診断クリニック
日本初の胎児診断専門施設

分娩・不妊治療・婦人科治療は扱わず、胎児診断を専門とする施設として2006年に開院。絨毛検査13,414件・羊水検査2,098件と、専門施設として実績豊富(2009年~2019年累計)。大学病院から紹介があるほど医療関係者から信頼が厚く、全国から妊婦さんが集まります。

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