出生前診断のこころえ それは真剣に赤ちゃんを想う夫婦の証 » 出生前診断でわからないこと

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出生前診断でわからないこと

出生前診断でわからないこととはいったい何でしょうか。ここではいくつか例を挙げて解説します。

機能的な異常でわからないこと

視覚障害

視覚障害には程度があり、まったく見えない「全盲」、視力の矯正が困難な「弱視」、見える範囲が狭い「視野狭窄」などさまざまです。 こうした視覚障害は先天性、つまり生まれつきの場合がありますが、お腹の赤ちゃんの視力を検査する方法はないため、出生前診断で発見することはできません。

聴覚障害

聴覚障害にも程度があり、まったく音が聞こえない状態を「全聾」、音が聞こえにくい状態を「難聴」といいます。いずれも音の情報を脳に送る部位に異常がある状態です。

赤ちゃんがお腹の中でどのように聴こえているかを検査する方法はなく、聴覚障害は出生前診断ではわからないことになります。

発達障害

生まれつきの特性であり、個人差がとても大きい発達障害には、自閉症やアスペルガー症候群、ADHD(注意欠如・多動性障害)などが含まれています。

発達障害は成長するにつれてわかるようになり、また形態そのものに異常がないことも多いのが一般的なので、出生前診断はわからないこととして分類されます。

一方で、胎児の脳を専門的に診ている医療施設であれば、発達障害につながるような大脳皮質(人の近くや思考、記憶などを司る脳の表面部分)の形成異常や遺伝子変異などが起きていないか、ということを胎児の間に詳しく診ることができる施設もあります。※発達障害の兆候を診断できるだけで、断定できるわけではありません。

形態的な異常でわからないこと

耳の形成異常

耳の形成異常はさまざまですが、例を挙げますと先天的に耳の一部や全部が欠損している「小耳症」、耳たぶがない「耳垂欠損症」、耳の前部にイボのような突起がある「副耳」、耳介上部が側頭部の皮膚に埋没した状態になっている「埋没耳」などがあります。こうした形成異常は片耳だけの場合もありますし、両耳とも異常がある場合もあります。

こうした耳の形成異常は、出生前の検査で発見することは極めて困難です。

【医師監修】
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Dr.ぷぅからの一言
夫律子先生

超音波機器がどんどん発達し、遺伝学的検査も日々進化していく昨今では、出生前診断でわかることが非常に増えてきています。しかし、もちろん正常と区別がつきにくい形態異常もありますし、動き回る胎児をママのお腹の脂肪を通してみるため、超音波撮像にはいろいろな条件が関係してきます。
初期・中期・後期で見えることが異なっているので、複数回胎児ドックを受けることが勧められます。

夫律子先生

夫 律子(ぷぅ りつこ)

クリフム出生前診断クリニック 院長(日本産科婦人科学会認定産婦人科専門医/日本超音波医学会認定超音波専門医/日本人類遺伝学会・日本遺伝カウンセリング学会認定 臨床遺伝専門医ほか)

【監修】クリフム
出生前診断クリニック
日本初の胎児診断専門施設

分娩・不妊治療・婦人科治療は扱わず、胎児診断を専門とする施設として2006年に開院。絨毛検査13,414件・羊水検査2,098件と、専門施設として実績豊富(2009年~2019年累計)。大学病院から紹介があるほど医療関係者から信頼が厚く、全国から妊婦さんが集まります。

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