出生前診断のこころえ それは真剣に赤ちゃんを想う夫婦の証 » 【監修者】クリフム出生前診断クリニック » 院長・夫律子先生へのインタビュー

院長・夫律子先生へのインタビュー

クリフム出生前診断クリニックの院長である夫律子先生は、「胎児ドック」という言葉の提唱者であり、国内外問わず胎児診断に関する評判が高いドクターです。

クリフム出生前診断クリニック胎児診断センター・胎児脳センター
院長・夫律子先生
夫律子先生

日本初の胎児診断専門施設である「クリフム出生前診断クリニック胎児診断センター・胎児脳センター」の院長。慶応大学法学部卒業後、徳島大学医学部も卒業、その後、徳島・香川で産婦人科医として勤務する中で、妊娠初期の赤ちゃんの発達に魅了され、胎児画像診断の道へと進む。その実力は国際学会での評価も高く、米国のウェイン州立大学産婦人科の特命教授を務めるなど、胎児診断の分野をリードする存在。出生前診断においては、診断をゴールではなくスタートと考え、夫婦に寄り添うことをモットーとしている。その姿は、NHKスペシャルをはじめとしたメディアでも多く取り上げられ、実際の患者からも評判を呼び、クリフム出生前診断クリニックには日本各地から子供を授かった夫婦が集まっている。

夫律子先生

【資格】医学博士/理学修士(遺伝医学)/法学士/日本産科婦人科学会認定産婦人科専門医/日本超音波医学会認定 超音波専門医/日本人類遺伝学会・日本遺伝カウンセリング学会認定 臨床遺伝専門医/母体保護法指定医/妊娠初期超音波資格- FMF(イギリス)認定:NT資格・鼻骨資格三尖弁逆流資格・静脈管血流資格・子宮動脈血流資格

  1. クリフム出生前診断クリニック胎児診断センター・胎児脳センター 院長
  2. Wayne 州立大学( 米国) 産婦人科 特命教授
  3. Pigorov ロシア国立研究医科大学 名誉教授
  4. 国際Dubrovnik 大学 Human Science ( クロアチア)  教授
  5. 国際周産期医学アカデミー  副会長
  6. 国際イアンドナルド超音波講座 国際選任理事、日本支部長
  7. 国際産婦人科超音波学会 国際委員

夫律子先生のきっかけは
8週目の赤ちゃん

クリフム出生前診断クリニック院長夫律子先生

超音波は「事実」を見せてくれると気づきました

―夫律子先生が胎児ドックをはじめたきっかけをお聞きかせください。

医師になって3年目。超音波で診た8週目の赤ちゃんの画像が、どこかおかしいことに気づきましたが、当時は経験が浅く異常かどうかの判断が即時にできませんでした。一週間ごとに患者様にきていただき、一緒に赤ちゃんを見ましたが、週を重ねるごとに違和感は増すばかりで、結果的に「無頭蓋症」という先天性異常であることが12週ではっきりわかりました。今の時代であっても8週目で発見するのは難しい病気ですが、きっと2cmにも満たない小さな赤ちゃんが私にメッセージを送ってくれていたのだと思います。

そのとき私は「超音波は事実を見せてくれる」と実感しました。私が超音波による胎児の診断に深く関わるようになったのは、それがきっかけでした。

1,000人以上の画像を分析、海外の学会で話題に

それから3年後、脳の異常が疑われる赤ちゃんが目の前に現れました。おそるおそる経腟による超音波診断で赤ちゃんの脳を見たところ、とても鮮明な画像が見えました。今から思うとビギナーズラックだったと思うのですが、その経験をエビデンスとして確立するため、外来の患者さんにご協力いただき1,000人以上の赤ちゃんの脳画像を経腟超音波で分析しました。

お陰で、いまではこの経腟での方法を「胎児神経超音波検査」と呼ぶようになり、通常は生まれてからでないとわからない大脳皮質の形成異常が、20週前後で予測できるようになってきました。このことで私は神経超音波診断の可能性をはっきりと確信し、特に胎児の脳に関して研究を深めていきました。

―今では、海外での受賞歴もたくさんお持ちですよね。

実は若いころに留学した経験はありません。超音波画像の研究結果をある高名な先生にお貸したところヨーロッパの学会でその研究成果を講演で公開され、高い評価を受けたそうです。その後海外の様々な学会に呼ばれるようになったのです。

―研究結果が先に世界で認められて、その夫律子先生の評価が日本に逆輸入された形なのですね。

妊婦健診では発見できない異常の方が多いです

日本には妊婦健診はあっても、胎児健診はないですよね。でも、お母さんを診るだけでは発見できない異常は山ほどあります。一般的に知られているダウン症も、先天性異常全体数の比率から見ると十数%です。

また、近年受ける方が多くなったNIPTにしても、ダウン症と13トリソミー、18トリソミーしか検出できません(その他の染色体異常を検出するというものもありますが、胎児の異常が本当にあるかは確認できません)。しかし、超音波による胎児診断は画像を目で見て診断するので、首のむくみだけでなく、脳、顔や内臓、手足の先天奇形まで細部にわたって異常が発見できます。

また、穿刺する検査ではないので、何度も繰り返し受けられて赤ちゃんにリスクがないのがメリットです。ただし初期の赤ちゃんは非常に小さいし動きますので、正確な診断には優れた超音波の器械だけでなく熟練の技術を要します。そのため胎児診断を専門とする医療機関は日本ではまだ数が少ないです。

夫婦に対する
夫律子先生の心のサポート

胎児は母親の付属物ではなくひとりの人間です

―診断をする上での、夫律子先生のモットーをお聞きしたいです。

日本の医療では胎児は母親の付属物と考えられ、22週を超えてようやく人間として扱われます。しかし超音波で診る赤ちゃんは、10週前後でも心臓が鼓動を打ち血液が流れ、脳もちゃんとあります。私にとって、彼らはすでにひとりの人間です。そしてその小さな命を含めた、ご家族の生活もスタートしています。

「胎児ドック」は、大切な命に最善を尽くすための最初のドアであり、大切なのは診断結果を得ることだけではなく、その結果から結論を導くまでの過程であると私は考えます。

赤ちゃんに愛をこめて向き合うための決心

誰しも妊娠すれば「元気な赤ちゃんを産みたい」と思うのは当たり前で、胎児の健康状態を知りたい気持ちは親として自然だと思います。しかし結果として異常が見つかる場合もあります。そんなとき私がご両親に言いたいのは「決してご自分たちを責めないでください」ということです。

赤ちゃんもパパもママも、誰も悪くありません。きっと赤ちゃんは何かを求めてお二人のもとへやってきたのですから、どんな決心をするにしても、愛情をこめて向き合ってほしいのです。そんなパパとママの心も、精一杯サポートしたいと思っています。

不安な待ち時間と母体のダメージを減らしたい

胎児診断において、スピードはとても重要です。クリフムの初期ドックは11~13週で診断しますので、赤ちゃんに異常が見つかった場合でも、対応可能な医師を探したり出産する病院を変更する時間が十分にあります。

また、絨毛検査も即日~翌診療日にはダウン症・18トリソミー・13トリソミーの結果が出ますので、不安な気持ちのまま何日もお待ちいただく必要がありません。

―お腹も日々大きくなるので、すぐに結果が出るのは気持ちが楽でしょうね。

もちろん母体へのダメージに関しても、早期に正確な胎児の情報を得ることは大切です。妊娠は待ってくれません。どんどん週数が進むとともに出生前診断の選択肢も限られてきます。

中には大学病院などを転々としてクリフムにたどり着き「ここへ来てよかった。夫先生に“乗りかかった舟だから一緒に頑張りましょう”と言われて、やっと支えを見つけられた」と言われる患者さんもいらっしゃいます。

理想としては、妊娠がわかったらすぐにしっかりと理解して自分が何を希望するかをかんがえることが望ましいです。しかし、たとえ22週を過ぎて来院された方であっても、赤ちゃんに異常がないことがわかれば安心できますし、何か心配がある場合には生まれる前にしっかりと診断をして、高次医療機関の先生がたと私が相談して、いちばんふさわしい病院をご紹介したり、なんども来ていただき、赤ちゃんを見ながらご両親とお話したり、できる限りの応援をしたいと考えています。

夫律子先生は、
教科書ではなく赤ちゃんから学ぶ

赤ちゃんの生命力には驚かされてばかりです

―どんな赤ちゃんがいらっしゃいましたか。

接合双胎という体のくっついた一卵性ふたごの赤ちゃんがクリフムにはちょくちょくやってきます。普通なら生まれても助からないことが多い特殊なケースです。ある時、やってきた接合双胎の赤ちゃんはお尻だけがくっついていて、その他はまったくそれぞれ二人がしっかり育っていました。超音波のモニターで二人のそれぞれの膀胱からから別々に尿道を通っておしっこが出るのが見えました。内臓や排泄器官が独立していることが、超音波なら判断できるわけです。

そのとき、ご両親と大喜びしたことを覚えています。そしてその赤ちゃんは無事に生まれて、ちゃんと切り離す手術もして今もふたりとも元気に育っています。

胎児の生命力や可能性には、いつも驚かされることばかり。そんなときは胎児診断の重要性を改めて感じます。私の医師としての知識や技術は、教科書ではなく赤ちゃんから教えてもらったことが多く、「胎児が師」といつも思っています。

患者さんのために、やれることはもっとある

クリフム出生前診断クリニック院長夫律子先生が患者様に描く図

診断結果の告知は、そのご家族のこれからに関わることですから、毎回とても緊張します。しかし、伝えるからにはしっかり理解してもらわないといけません。

そこで、よりわかりやすくするために絵を描いてお見せするようにしています。赤ちゃんひとりことり皆、細部は違うので、教科書のコピーでは説明しきれないので、その赤ちゃんひとりずつのお絵かきをします。医師と患者が情報を共有することは、それから始まる結論までの道を一緒に頑張るためには欠かせないことなのです。

―一枚ずつ夫律子先生が描いてくださっているのですね。

もっと正確で情報量の多い胎児診断を実現するために(特に脳神経)、超音波にMRI(核磁気共鳴画像法)の技術をプラスした診療も考えています。クリフムは胎児診断において対応する症例の数も対応も極めてきましたが、もっともっとやれることがあると考えています。

これからはさらに40代の出産も当たり前になるでしょうし、若い方でも病気の赤ちゃんを抱えておられる方がたくさんいます。その方々が安心して赤ちゃんを迎えられるよう、私たちも常に進化していきたいと思います。

編集部Comment

ひとりひとりの患者さんに対し、とことん面倒を見る夫律子先生。診療が終わった後、深夜までメールで相談を受けることもよくあります。

「仕事だと思ったら出来ません。時間がかかるのも承知の上でやってます」そんな先生の嬉しいことは「無事に生まれましたよ、って患者さんが赤ちゃんを連れて会いに来てくれると感激します」とのこと。

夫律子先生はこれだけのキャリアを積みながらも、診療の合間を縫い香港の大学まで飛行機に乗って大学院の遺伝医学の授業を受けに行くなど、患者さんに出来ることを追求し続けています。

出生前診断をご検討されているご夫婦も、夫律子先生にお会いすれば「この先生は心の底から真剣に向き合ってくれる方だ」とすぐに分かるはずです。

【監修】クリフム
出生前診断クリニック
日本初の胎児診断専門施設

分娩・不妊治療・婦人科治療は扱わず、胎児診断を専門とする施設として2006年に開院。絨毛検査13,414件・羊水検査2,098件と、専門施設として実績豊富(2009年~2019年累計)。大学病院から紹介があるほど医療関係者から信頼が厚く、全国から妊婦さんが集まります。

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所在地:大阪府大阪市天王寺区上本町7-1-24松下ビル3F/問い合わせ:06-6775-8111
※開院年度・実績については同院HP参照

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